誰一人として全く同じ情報が書き込まれていないという遺伝子。遺伝子検査を行うと、ありとあらゆることがわかってしまう時代になりました。
最近では親子関係の確認を求めてDNA鑑定をした芸能人親子の話題が注目を集めました。犯罪科学捜査においても、DNA鑑定は今や花形的存在です。
遺伝子検査はこうした専門家による大仰な検査という印象が強いですが、現在の遺伝子検査は低コストで超お手軽。しかも、その解析内容には「そんなことまで分かっちゃうの!?」と驚かされることでしょう。
今回は、低コストから可能な遺伝子検査の方法と、遺伝子からわかる6つのことを紹介します。
1.遺伝子検査でわかる6つのこと
外見・体質に関わる遺伝子
身長、肥満、薄毛、肌質、髪質、顔の作り、肌・髪・瞳の色など、外見の特徴のほとんどが遺伝要因で決まります。
特に身長に関しては約8割が遺伝と言われており、日本人の場合は30個以上も関与遺伝子があるそうです。
闇雲にダイエット法やケア方法を試しも効果がなかったという場合、それぞれの体質に最適な対処法を講じるために役立つこともあります。
また、味覚や触覚などの感覚感知における体質、アルコール耐性なども解析できます。
病気に関わる遺伝子
がんや糖尿病などの生活習慣病から、感染症などの免疫耐性なども遺伝が大きく関係します。病気関連の遺伝子が発見されたからと言って必ずしも発症するわけではありませんが、リスクを予見することができるのがメリット。
また、薬の効きやすさにも遺伝要因が影響することが分かっており、既に一部の抗がん剤治療などにも事前の遺伝子検査が用いられています。
性格に関わる遺伝子
性格には環境因子が影響しますが、遺伝要因も自覚しないレベルで大きく作用することが分かっています。
例えば神経質さ、内気さ、陽気さ、積極性、おこりっぽさ、寛容度、気配り度、ストレス耐性など様々な気質が遺伝子検査で解析可能。また、異性に対するに対する束縛性や、報酬依存性、積極性などの恋愛傾向を知ることもできます。
能力・才能に関わる遺伝子
音楽や芸術性、運動の才能の有無も、遺伝子検査で探ることができます。また、環境因子が大きく影響するとされる学習知能にも、約6割近くの遺伝要因が関係しているため、細分化して解析可能。
例えば論理的思考、情報処理速度、計算速度、注意力、集中力、記憶力など多くの項目の遺伝傾向を判定することができます。
本人・親子関係を判定する遺伝子
細胞の中にあるDNAのは人それぞれ違うため、遺伝子検査によって本人を特定することができます。また、親子や血縁者であれば塩基配列に共通する部分がいくつか存在するため、双方のDNAを比較することによって判定することができます。
先祖にまつわる遺伝子
遺伝子検査で最も驚くべきことは、自分の祖先が代々どういった道を辿って来たかがわかることです。例えば人類の祖先がアフリカで誕生し、数万年前には東南アジア、数千年前の祖先は日本に…と、自分のルーツを知り得る情報がDNAにはしっかり刻み込まれているのです。
病気遺伝子なんか知ってしまったら安穏と生活できそうにない!という方でも、この検査には興味を持たれるのではないでしょうか。
2.遺伝子検査を自宅で手軽にできる検査方法
出典:wak-navi
近年、YahooやDeNAなど、多くの企業が遺伝子検査産業に参入する様になりました。
つい最近まで病院や専門機関でしか行われていなかった遺伝子検査は、今では自宅で簡単に受けることができる様になっています。
手順はいずれもインターネットで検査キットを購入し、唾液や口腔内の粘膜組織(綿棒でこするだけ)を採取して検査会社に郵送するだけ。
遺伝子検査って何をするの?痛いの?苦しいの?という不安を持つ人もいる様ですが、たったこれだけで遺伝子情報を解析することができるのですから、スゴイ時代です。業者によってはまちまちですが、検査キット到着までに最短で2日。1ヵ月前後でメールで結果が送られてくる場合がほとんどです。
3.遺伝子検査キットの費用一覧
遺伝子検査が手軽に行えることは分かりましたが、最も気になるのが検査費用。
病院では遺伝子検査結果について専門的な話が聞くことができるというメリットがありますが、ガン関連遺伝子検査するだけでも約2〜20万円かかります。
かつては法廷における親子鑑定でも10万円以上は必要でした。
差し当たって現在病に侵されているわけではなく「知りたいなあ」程度の遺伝子検査なら簡易検査キットがおすすめ。
ここでは需要の高い遺伝子検査キット「GeneLife」「MYCODE」の費用を紹介します。
MYCODE(マイコード) |
※こちらでは購入者を対象に50分¥5800で |
マイコードは東京・神奈川県在住・在勤・在学の方向け、健康応援割引40%OFFのサービスもあります。
GeneLife(ジーンライフ) |
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4.話題の親子鑑定の検査キット
法的な目的で親子鑑定を行う裁判用鑑定の場合、精密な検査や書類が必要となるため、平均¥65000円の費用がかかります。
しかし、「私的鑑定」であれば、¥20000程度の検査キットをインターネットで購入することができ、鑑定結果は約1週間ほどで出るそうです。
また、こちらの検査は基本的に双方の同意が必要とされています。
5.遺伝子検査利用の多様性
人物特定から病気傾向、性格、体質、能力、自分のルーツまで、遺伝子は多くのことを教えてくれます。
最近では代謝、食の好み、性格などの遺伝子検査をもとに、カウンセリングに相性診断を取り入れる医療機関もある様で、ますます遺伝子検査の利用方法がバラエティに富んでいく予感。
ただ、遺伝子検査によって分かった情報は、あくまで傾向やリスクですので、解釈には慎重さが必要です。特に病気因子に関しては、専門家のアドバイスやカウンセリングを受けることをおすすめします。
6.まとめ
唾液や粘膜組織だけでここまで分かってしまう遺伝子検査が、ここまでお手軽に受けることができるとは驚きですよね。それと同時に、私たちの頭の先からつま先までを構成するDNAの偉大さを感じさせられます。自分自身を冷静かつ客観的に知るために、興味のある方は簡易検査キットをお試しになってはいかがでしょうか。