『フォーカシングイリュージョン』という言葉は、脳科学者の茂木健一郎さんが講義中に使用したことで注目を浴びた言葉で、心理語の一つです。
こんな言葉を耳にしませんか?『結婚すれば幸せ・お金持ちになれば幸せ』必ず幸せになれる裏づけなんてありませんが信仰的にそう思ってしまう方は少なくありませんよね。
その状態を『フォーカシングイリュージョン』といいます。人は幸せになろうとすると、この『フォーカシングイリュージョン』を引き起こしてしまう傾向があります。
では、具体的な例を上げてみることで本当の幸せとは何か考えてみましょう。
1.フォーカシングイリュージョンとは、幸せの本質を惑わす信仰
人は自分の幸せを考える時、こうなれば幸せ、またはこうすることで幸せになると考える傾向があります。
『どうしても〇〇でないと幸せにはなれない』このように考えてしまうことを心理語で『フォーカシングイリュージョン』といいます。
例①『田舎より都会に住む人は幸せ』信仰にすがる理由
例えば、『田舎より都会に住めば幸せになる』と考える方がおります。なぜでしょうか?
そう考える人の思想は、田舎は流行から遅れるし、交通面はの不便そうだし、虫や動物がたくさんいてちょっと衛生的にも心配。とかでしょうか。
たしかにそうでしょう。しかし、だからと言って幸せかどうかは別の話です。田舎出身者に見られる独特の生活習慣として、
- 朝方の生活
- 鍵をかけない習慣
- コミュニケーションが達者
- プライドが高すぎない
- 風習や生活の知恵を伝承される
- 帰省する故郷がある
このようにいい面だってありますよね。だれにも田舎に住んでいるから幸せでないとは断定できないのです。
もちろん都会人ならではの独特な習慣もあります。
- 情報の流通が早い
- 都市開発が行われ最先端のサービスが取り入れやすい
- 24時間営業の場所がある
- 交通機関が正確で便利
どちらも良さがあるのですから、どちらが幸せかどうかを図ることはできないはずです。
例②『結婚すれば幸せになれる』信仰にすがる理由
また結婚について、独身でいるよりも、結婚して子供がいるほうが幸せだと考えている方もいます。
確かに独身の生活は、自由な選択や時間を好みに合わせて使える特権がありますが、定期的に訪れる孤独感に耐えなければなりません。
さて、結婚して子供がいる方のお話を聞いてみると、
- 家族がいるがための我慢
- 選択の縛り
- 世間的な責任や勤め
- 親族関係との付き合い
- 経済を共有しなければならない束縛感
があります。
もちろん既婚者格別の幸せもあるのは確かです。
- 家族がいることで頑張れる
- 子供の笑顔で嬉しくなれる
- 具体的な目的がある
「独身だから幸せでない」ではないし、「結婚しているから、子供がいるから幸せ」とは限らなく、よく見られる『フォーカシングイリュージョン』と言えるでしょう。
例③『高学歴・容姿端麗・高収入だと幸せ』信仰にすがる理由
学歴が高いと幸せになるとか、美人だと幸せになるとか、お金持ちになると幸せになるとか、特定の条件を満たさないと幸せにはなれないと考えることは『フォーカシングイリュージョン』に縛られています。
高学歴・容姿端麗・高収入。確かに羨ましい面も多いですよね。
かりに、その3つのステータスを持ち合わせる人物がいたとして、極端な例えですが、その人物には、理解者が少なかったり、常に共に歩める人がいない。なんてことも絶対にないとはいえませんよね。
良い条件はそれなりに精神的なプレッシャーを与え、時に息苦しいものに人生を変えてくることだってあるってことです。
そんな時『幸せ』かどうか、難しい判断になると感じませんか。
2.『◯◯できれば幸せ』は自分を不幸にする理由
幸せとは一つの大きな木と表現するよりも、何種類・何百種類に木や植物が群生しているジャングルのようなものと表現してみてください。
何故なら『〇〇だから幸せになる』ということは、裏を返せば『〇〇でないから幸せにならない』『〇〇じゃないと不幸だ』といった意味と同じで、 特定の条件がないと幸せになれないなんて、それこそ不幸のはじまりです。
算数や数学の公式のように『〇〇イコール幸せ』と簡単に成り立つ世界に幸福はありません。
- お金持ちになれば嬉しいですし良い暮らしができます。
- 学歴があることで高収入の職業に就く確率が高くなります。
- 受験にしても志望校に受からないよりは、合格したほうが断然嬉しいです。
- 好きな人と結婚して子供が生まれた時には、本当に幸せだなと感じることができます。
これらは、幸福へ至る為の一つの要素で、それがないと幸せになれない訳ではありません。
3.幸福の為に自分を犠牲にしてはいけない理由
たとえば、『結婚しなければ幸せにならない』が為に、自分を偽ってまで、デートに挑んだり、相手に気に入られたいが為に、自分の思想を簡単に変えてしまう経験はある。もしくはされたことはりませんか。
その行為のせいで自分を『幸せ』からどんどん離れていることは間違いありません。
下手にかたよった条件で自分が我慢をする立場を承諾してしまうと、大変な結果に繋がり、我慢していたことがどうにもならない大きなネックになってしまうでしょう。
4.まとめ
貴方は今幸せですか。 もしそうではないと思われるのでしたら、自分の考えている幸せについてもう一度考え直してみましょう。 一歩下がって少し遠くから眺めてみてもいいでしょう。
また、まるっきり別の視点から眺めてみてもいいでしょう。 そうすることで、意外にあまり近くで眺めていた時には気付かなかった幸せのカタチが見えてくるかもしれません。 思いこみから生じた錯覚や幻想を脱ぎ捨てて、今こそ新たな幸せへの一歩を踏み出す時です。