ヨガはサンスクリット語で「つながり」を意味し、「体・心・魂」の三位一体を目指すもので、いつから始めてもたとえ拙い初心者でも取り組むことに大きな意義があります。
ヨガには才能や幼少期からの英才教育で争う競技のような闘争心は不要なのです。
バレリーナのようにぐにゃりとまがったヨガのポーズを見たら体の硬い人はハードルが高く感じますが、実は、難しそうなヨガははじめてしまうと辞める理由がないという人が大半で、そのほとんどかガチガチに硬い体の持ち主だったりします。
ヨガを知らない方にも面白いと思うカラクリがあるヨガの人気の秘密を解説していきましょう。
1.健康からスピリチュアルまであぁ、素晴らしきヨガの日々
ヨガをすることで、置き去りにされている自分と向き合える時間ができます。そうすることで身体の内外にはさまざまな効果が表れるのです。
- 健康面|ダイエット・美容|筋肉強化、関節柔軟化、内臓機能の強化、体のラインの保持、美肌、若返り
- 精神面|リラックス、感情のコントロール、ポジティブシンキング
- スピリチュアル面|ヨガの習慣で生活にメリハリ、宇宙とのつながり、目標達成のエネルギー補充
直接肉体に作用する効果と、内面に作用する効果の両方が期待できるのがヨガです。
効果の程度は人それぞれではありますが、初心者でもすぐに、自分の中の神聖な部分に触れることができるのがヨガの良いところです。
2.ヨガの3つのポイント
ヨガは、約4500年前からインドの修行僧が自分と向き合うために取り入れている方法です。
修行というよりも、心身をよりよい状態に保つためのデイケアの要素が強いことから、現在は美容目的に取り入れられることが多いことでしょう。
ヨガは主に、次の3つの要素で構成されています。
- ポーズ(アーサナ)
- 呼吸法(プラーマヤーナ)
- 瞑想法
この3つのポイントをまんべんなく押さえることによって、「心・身体・魂」の三位一体が実現し、毎日の暮らしがイキイキしてくるのです。
「この3つが非日常だから難しそう」と思われるでしょうが、初心者でも簡単に導入できるものがきちんと用意されています。
しかも易しいから効果が感じられないとか、熟練するまで効果があらわれないという心配は必要ありません。
きっとあなたも、取り組んだその日から心身が晴れ晴れとし、もっと続けたくなるはずです。
3.初心者が3分でできる簡単ヨガポーズ
なにはともあれ、ヨガのポーズを体験してみましょう。
ここでは初心者でも今すぐ簡単に始められ、継続できるヨガのポーズを紹介します。
一日が快適に過ごせるように、朝目覚めた布団の上でポジティブなイメージとともに行うのが効果的です。
無理をせず、できる範囲で実践することが大切なポイントです。
くつろぎのポーズ
- あおむけの姿勢で、両手はからから45度の位置までひらき、肩幅に足を拓く。
- 軽く目を閉じ、息を吐くごとに全身の力を緩める(自然呼吸でOK)
ヨガにおいて、ポーズとポーズの間に取り入れるのがこの「くつろぎのポーズ」。
全身を弛緩させることで、細胞呼吸が活発になり血行がよくなります。
あおむけの姿勢で、両手はからから45度の位置までひらき、肩幅に足を拓く。
軽く目を閉じ、息を吐くごとに全身の力を緩める(自然呼吸でOK)
ワニのポーズ
簡単にウエスト、太もも、背中を引き締める、人気の高いポーズです。
- 仰向けで両腕はまっすぐ横に伸ばし手のひらを床に着け、両膝は折り曲げてお腹に近づける。(鼻から息を吸う)
- ゆっくり横に膝を倒し、反対側に顔を向ける。(ゆっくり息を吐いたあと、10呼吸分ポージング)
- 反対側も同じように行ったら、「くつろぎのポーズ」でリラックス。
コブラのポーズ
全身強化、二の腕の引き締め、胸筋を鍛えるため、生きる力がわいてきます。
肩甲骨の周りを強化することで背筋・腹筋共に無理なく元気になるでしょう。
- うつぶせになって、足はつま先を立てて膝が床につかないようにし、手は腕立てのよう床につき、ワキをしめておく。(口からお腹にある空気を全部吐き出す)
- 手のひらを床についたまま、気持ちいいと思うところまで上体をそらして止める。ワキをしめたまま、肩甲骨が寄るのを感じる。(ポーズができるまで鼻から息を吸いながら。10呼吸分ポージング)
大船のポーズ
足の裏全体の筋肉を伸ばすことで血行をよくし、足の疲れ、浮腫みが改善され、シェイプアップが期待されます。
- 仰向けの姿勢で足は揃えて伸ばしておきます。
- 左足のふくらはぎあたりを両手でもち、できるだけ膝を伸ばしたまま頭を浮かせる。(鼻から息を吸いながら)
- 持った左足を顔に引き寄せ、顎をひく。(ポーズまで息を吐きながら。10呼吸分ポージング)
- 反対側も同様に。
4.知るだけで健康的なヨガ呼吸方法
ヨガでポージングより最も重要視されているのが「呼吸法(プラーナヤーマ)」で、これにはそれぞれ効果が違うものが何種類も存在します。
呼吸法の意義は、身体内外の生命エネルギーの交換によって、心のコントロール、健康、ダイエット効果などを期待するものです。
私たち人間は絶えず呼吸している生き物ですから、それを時々変えてみるつもりでヨガの呼吸法を取り入れることは簡単なはずですよね。
まずはもっとも代表的で簡単なものを覚えておきましょう。
腹式呼吸
副交感神経を活発にして、イライラや短気、ストレスを抑えるなどのリラックス効果が得られます。
また、内臓のマッサージ効果があるので、冷え性、便秘、生理不順の改善が期待できます。
- おへそに意識を集中させ鼻からゆっくりと息を吸い込み(3秒)お腹に空気をためる。
- お中から空気を押し出すように、鼻から息を吐いて(6秒)お腹限界までへこませる。
胸式呼吸
肋骨を大きく広げて肺に空気を吸い込む一般的な「深呼吸」です。
交感神経を活発にして、身体をすっきり目覚めさせます。
また、胸が鍛えられるので姿勢が正しくなる効果もあるのです。
- 骨盤を締めるイメージでお腹をへこませた状態を保ったまま、鼻から息を吸い込む。(3秒)
- 肋骨が大きく開いて肺に空気が流れ込み、胸が大きく広がる。
- お腹はへこませたまま口から息を吐く。(6秒)
- 肋骨が閉じて肺から空気が出ていくのを感じる。
5.ヨガを使って自分自身が変われるワケ
ヨガとは「自分と向き合うこと」。じっくりポージングしながら、呼吸をしながら、自分を観察することで心身の状態を知ることができ、強化していくことができます。
しかし、ヨガの目的は「心・身体・魂」が三位一体となること。
そのためには瞑想を行って自分の魂と向き合うことは不可欠なのです。
瞑想なんてやったことがない、という瞑想初心者でも簡単にできる瞑想法を紹介しますので、ぜひ毎日の習慣にしてください。
- できるだけ静かな環境で全身の力を抜いて座り、目を閉じる。
- 自分の呼吸の速さ、深さ、体の動き、空気の通り道をひたすら観察する。
- 勝手に浮かんでくる考え(雑念)は、まるで他人が話しているかのように流す。
ここまで約15分くらいを目安に起床後や就寝前に行ってください。
うまく瞑想状態が作れなくても、静かに自分の内側を観察しようとする行為事態が、あなたの魂にやすらぎを与えてくれます。
慣れてくると、自分の中の驚くほど静かな「無」の状態を発見することができるようになるでしょう。
6.まとめ
初心者でも簡単にヨガを始められることが分かっていただけたでしょうか。
ここに挙げた3つのポイントをゆるやかに取り入れていくだけで、誰でも三位一体を実現できます。
しかし、ヨガはリラックスするものですから、楽しみながら取り組んでいくことが大切です。
この記事がヨガのきっかけになり、快活な人生を送る一助となれることを祈っています。