近年、少しずつ日本でも認知度が上がってきているイースター祭(復活祭)。 クリスマス、バレンタイン、ハロウィンと並ぶ第4のイベントとして定着しつつあります。
しかしイースター祭とは実際どのようなことをするお祭りなのかは、皆さん御存じでしょうか。イースターはキリスト教が行う風習でクリスマスに匹敵するほど重要なんです。
日本人の知らないイースター祭を公開します。水のぶっかけあいやら教会へのロケット花火やら奇祭にも映るイースター祭は国によて祝い方が違いました。
1.イースター祭とは
イースター祭とは、キリスト教において重要な意味を持つ行事の一つです。 その重要さはクリスマスにも匹敵する位です。何故なら、キリストが復活したことをお祝いする日だからです。
基本的にイースター祭は『春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日』に行われます。 何故ならキリストが復活したのは日曜日であったからです。
日曜日であることには変わりませんが、毎年違う日になってしまうという難点があります。
また、西方教会(ローマ・カトリック、プロテスタント等)と東方教会(ギリシャ正教)では復活祭の日が微妙に違います。 このように移動祝日であることが、他のイベントに比べて日本では定着しづらい点でもあるのかもしれません。
2.イースター祭に登場する卵とうさぎの意味は?
イースター祭では、基本クリスマスの様に家族でご馳走を食べることが慣わしとなっております。
加えてイースターに欠かせないのが、
- 生命の誕生を意味する卵
- 豊かな命の象徴であるウサギ
ご馳走に卵料理がふるまわれたり、様々な色に彩られた卵(イースターエッグ)を使ったゲーム等も行われます。
代表的なものには、家や庭等に隠した卵を探す『エッグハント』、卵を割らないように転がして遊ぶ『エッグロール』があります。 また、スプーンに卵を載せて早さを競う『エッグレ―ス』もあります。
3.奇祭にも映る世界のイースター祭厳選6カ国
ウサギ型のチョコレートや、エッグ型のチョコレートが飾られるのもイースター祭ならではの光景です。 でも世界は広く、様々なイースター祭の祝い方があります。
お国柄の特色が色濃くでるイースター祭を国別に解説していきましょう。
①アメリカ ワシントンDC|ホワイトハウスの庭を開放
毎年イースターになると、ホワイトハウスの庭を市民に開放して一緒にイースターを祝います。 そこで登場するのが子供達に大人気のイースターバニーです。 皆でエッグレースやイースターエッグの模様を書いて、祭りを楽しみます
②アメリカアトランタ|イースターバニーがお菓子を配る
大人気、イースターバニーが登場してお菓子を配ったりします。 また公園などで、イースターエッグと共におもちゃやお菓子が隠され、まるで宝探しをするかの様に子供達が探し回ります。
③ アメリカニューヨーク|5番街で仮装パレード
ニューヨーク5番街では盛大にイースターパレードが行われます。 大人も子供も思い思いの仮装をして練り歩き、その光景はとても華やかです。
④チェコ|イースターエッグの美しさを競う大会・女性を鞭で打つ
イースターエッグの美しさを競う大会があるとすれば、チェコのイースターエッグは文句なし1位と言ってもいいでしょう。
それ位美しく、卵に模様が描かれております。 また一風変わっているのが、「ポムラースカ」と呼ばれる柳の鞭で、男性が女性のお尻を叩くという慣わしです。 女性の身体の中にいる魔物を、鞭で追い払おうという行事なのです。
鞭で叩かれた女性は、若さと健康を手に入れることができると言われております。 何とも個性的なイースターの慣わしですね。
⑤ギリシャ ケルキラ島|ベランダからツボを投げて気分を解消
この島では、赤く塗った大きなテラコッタ製の壺を、ベランダから一斉に道路めがけて落とすというイベントが行われます。 中央の広場に面した家で、落とす家には赤い布が目印にかけられています。 その迫力と何だかスカッとした気持ちにさせてくれるせいなのか、毎年この時期に観光に訪れる人々も少なくありません。
⑥ギリシャ ヒオス島|教会の鐘をロケット花火で打ち合う
毎年イースターの前日の真夜中になるとヒオス島ではロケット花火の撃ちあいが始まります。 島民は聖マルコ教会側とパナギア・エリツィアーニ教会側にわかれ、相手の教会の鐘をロケット花火で狙います。 復活祭を祈ってのことなので、毎年ボヤ騒ぎが起きても問題なしといった感じです。
⑦ハンガリー|女性に水をかける
イースターの月曜日の朝、ハンガリーでは「ロチョラーシュ」という、男性が女性に水をかける習わしがあります。 この言葉は本来“(植物に) 水をやる” という意味なのですが、この日は女性をお花に見立て男性が水をかけていきます。
そこには「いつまでも枯れないように」「いつまでも美しく咲き誇ってほしい」という男性の願いがこめられていると言われております。
⑧スペイン|セマナ・センタ行進
スペインではイースターのことをセマナ・センタと呼びます。 各地で行事が行われますが、中でも目の部分が開いているだけのとんがり帽子をかぶった信者が、イエス像やマリア像の神輿をかついで行進をする地方もあります。
こうすることでキリストの苦しみを体現しているのです。 だから、中には足かせや鎖を足につけたり、裸足で歩く人もおります。 それらの姿は、数あるイースター祭の中でも特に異彩を放っており、まるで別の次元に迷い込んだかのような錯覚を憶えます。
⑨フランス|巨大なオムレツを作る
フランス南西部ベシエールでは、毎年イースターになると恒例の巨大なオムレツ作りが行われます 地元の有志40人近くで作る巨大イースター・オムレツには、1万5千個もの卵が使用され、毎年訪れた人々にふるまわれております。 これを目的に訪れる観光客も多いそうなので、機会があったら、一度食べてみたいものですね。
4.まとめ
イースターはクリスマスとは違って、各国によって様々な祝い方があるのには驚かされました。 これから日本にも徐々に定着していくであろうイースター。 さて日本ではどのような盛り上がり方をするのでしょうか。 これからが楽しみですね。