大切な人がこの世を去ってしまった時、心が冷たくなって、そこから時間が止まるような思いをしたことと思います。
誰だって、大切な人が目の前から居なくなってしまうことなど、考えたくもないし、受け入れることも難しいと思います。
しかし、物事に始まりと終わりがあるように、生命にも始まりと終わりがあります。それならば、できるだけ後悔はしたくないものです。
今回は、本当に大切な人が亡くなる前にしておくべき重要なことをご紹介します。誰にとっても無関係ではないことだからこそ、これを機に一緒に考えていきましょう。
1.大切な人の終活の手伝いをする
「終活」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「終活」とは、人生の終わりの為の活動の略で、人生の終わりをより良いものとする為、事前に準備を行うことです。「エンディングノート」というものも存在し、そこには、もしもの時の為に希望や家族、知人へ伝えたいことなどをまとめて記載していくのです。
大切な人が人生の終わりをより良いものにしたいと考えているのであれば、終活の手伝いを申し出てみましょう。
あなたはその手伝いをする中で、涙が出るような悲しい思いをするかもしれません。
大切な人との別れが目前に迫っているのですから。
けれど、「亡くなる前」という特別な時を前にして、「これをしておきたい」と思うことを一緒にするということは、大切な人をこれまで以上に知ることができる機会だと思うのです。
最期の時を一緒に過ごせること、望みのことを手伝えるということを大切にしてください。
2.やりたいことを一緒にやること
終活の手伝いをすることも「したいことを叶える」に含まれはしますが、終活はどちらかと言えば身辺整理に近いことです。
「したいことを叶える」というのは、例えば、ずっと禁止されていた好物を思う存分食べさせてあげるとか、好きだった運動に付き合うとか、お酒を酌み交わすとか、行きたがっていた旅行やテーマパークに連れて行くなど、その人が日常的に好きだったことや、熱望していたけれど諸事情によりできなかったことを叶えてあげることです。
大切な人にとっての夢が叶うわけですから、亡くなる前であっても喜んでくれることでしょう。
そして、「大切な人のしたいことを叶えること」で重要なことは、あなたが大切な人の夢を叶えてあげたいと思うその強い気持ちや行動が、大切な人の心を確実に愛で満たすことができるということです。
3.たくさんの人とたくさん過ごすこと
大切な人がもうすぐ亡くなるということが分かった時に、そのことを周囲に伝えるタイミングはとても難しいと思います。
しかし、知らせずに後悔することがないように、しっかりと伝えるべき人に事態を伝えるようにしてください。
大切な人が大切に思っている人や、思いを寄せてくれている人等には、可能であれば早めに伝える方が良いでしょう。
それは、あなた一人が悲しみや不安を抱え込まないようにすることにも有効ですし、より多くの人で大切な人を愛のエネルギーで包むことができるからです。
大切な人が話ができる状態であるなら、誰に伝えるかを一緒に考えてみて下さい。
4.たくさん話をして意志を受けつぐこと
あなたは、どうしてその人を大切な人だと思うのでしょうか。
そのように考えることは自分と向き合うことでもありますが、そのようにして、大切な人とも向き合ってください。
どうしてその様なことを考えるのか?どうしてそのような感情になるのか?・・・。
相手に対して「どうして」と感じることは、心が相手に向いている証拠です。
さらに、「もっと知りたい」と思うことや、「どうして」の理由を知って「それならば、こうしてあげたい」と思うことは、大切な人の心に寄り添うことになります。
人は誰でも、自分の心に寄り添ってもらえると幸せを感じます。
落ち込んだ時の叱咤もありがたいものですが、「大変だったね」と心に寄り添う言葉をかけてもらったことによって、救われたことがある人は多いと思います。
そのように、大切な人が亡くなる前の心に寄り添ってください。それは、大切な人の心を愛で満たすと同時に、あなたの心も愛で満たされることなのです。
5.その人をたくさん笑わせること
大切な人がもうすぐ亡くなるかもしれないとわかった時には、悔いのないようにお互いの思いを沢山話してみて下さい。
「思い」というのは不思議なもので、重要であればあるほど話しにくく、意識の奥の方にあるのです。
思いの重要な部分を話し合うには、ある程度の時間をかけて、お互いに掘り下げていくような作業が必要となるのです。
多くの人はこれまでの人生の中で、後悔するような場面も経験してきていることと思います。
どんなに悔いのないように過ごしていても「あの時こうしていれば・・・」とか「もっとああやっていれば・・・」等と考えてしまうものなのだと思います。
ですから、大切な人との時間もどんなに長く過ごしても「もっとこうしていれば・・・」と思うことがあるかもしれません。
しかし、あなたが大切な人と真摯に向き合う時間は大切な人にとっても素晴らしい時間になるのです。
なにも、真面目一辺倒で話す必要はないのです。明るく楽しい時間を過ごすことだって、愛のある時間なのですから。
6.まとめ
大切な人が亡くなる前にしておくべきことは、「大切な人がしたいと思うことを、どれだけ叶えてあげられるか」が自分も後悔しないことに繋がると思います。
大切な人が亡くなるまでの大切な時間をどのように過ごすか・・・それは本当にそれぞれで違ってくると思います。