真っ白な動物ははるか昔からまれに存在し、例えば、白い馬・白い犬は神様の使いだと言われてきました。
白い動物が生まれてくる理由は、突然変異とも言われ大変珍しいのです。
目立つ色なので野生では標的になりやすく生き延びることが非常に過酷。数を増やすことは難しいのです。
そんな生きにくい姿の白い動物について、今回は調べてみました。都会の路地裏や森の中で白い動物に出会った時に、この内容を思い出してください。
1.『神の使い』と言われる5種類の動物達
①白鶏(はくけい)
伊勢神宮では、白い鶏を神の使い「神使(しんし)」として放し飼いにされています。
神そのものとして扱われることもあり、白いその姿は神々しさに満ち溢れています。
日本神話で、天照大御神が天の岩戸にお隠れになった時に、その鳴き声で再び地上に光を取り戻すきっかけとなった鶏を、大切に扱ってきたのです。
②白蛇(しろへび)
白い蛇は、日本では縁起の良い動物としてよく知られています。
弁財天の使いと富の象徴として、水神として知られているほか、日本書記には、ヤマトタケルの前に伊吹山の荒神、大蛇が現れたという言い伝えもあります。
弁財天の使いであり、富の象徴として知られているのは、蛇の皮を手に入れたら、財布に入れておくと、金運が良くなるという言い伝えにもつながります。
③白鹿(はくしか)
鹿島神宮の祭神、タケミカヅチノミコトの所に鹿神が天照大御神からの命を伝えにきたことから鹿信仰が始まり、白い鹿は神の使いとして知られるようになりました。
奈良の春日神社の創建の時には、タケミカヅチノミコトの神霊を白鹿の背に乗せて運んだことから、神鹿として神聖視されるようになりました。
④白狐(びゃっこ)
稲荷神社では、神の使いとして、神社の入り口の両脇に置かれています。しかし、元々狐は稲荷神ではなく、神の使いとして神聖視されています。
狐は穀物を荒らすネズミを捕まえる事からそのように神聖視されるようになったようです。
⑤狛犬(こまいぬ)
犬に似た想像上の動物で、神社の鳥居の手前の左右に設置されています。
向かって右側の口を開いている像が阿形(あぎょう)、左側の口を閉じている像を吽形(うんぎょう)と言う。
阿は口を開いた時の最初の音、吽は口を閉じた時の最後の音で、宇宙の始まりと終わりを意味する。
神の使いの役目を持った白い動物たちは多く存在しています。白という色が神聖なもので特別なサダメを持って生まれたものということに違いはないのです。
そんな運命を持った白い動物たちの中でも興味深い言い伝えをもつ『白い犬』について次項で解説いたします。
2.白い犬の言い伝え3つ
⑴落語にある元犬というはなし
白い犬は人間に生まれ変わる、という言い伝えがあるんです。これは落語の『元犬(もといぬ)』で話されていることが由来です。
元犬の落語は江戸期からスタンダードな話として人気があり、娯楽の一つであった落語ですから、人々は迷信的な感じで話していたのだと思います。
落語-元犬 あらすじ
浅草蔵前の八幡さまの境内に、珍しい純白の戌が迷い込んだ。
近所の人が珍しがって、白犬は人間に近いというから、
きっとおまえは来世で人間に生まれ変われると言うので、
犬もその気になって、人間になれますようにと
八幡さまに、三七、二十一日の願掛け。祈りが通じたのか、満願の日の朝、
一陣の風が吹くと、毛皮が飛んで、気がつくと人間に。人間になったからは
どこかに奉公しないと飯が食えないと困っているところへ、
向こうから、犬の時分にかわいがってくれた口入れ屋の上総屋吉兵衛。—-引用:落語あらすじ事典 千字寄席
落語の中では、本当に願掛けが通じ白い犬が人間になってしまいます。人間になったならば、働かなければいけないということで、奉公人(召使いのような便利やのこと)としてある家に雇われます。
雇った主人はいい人なのですが、元犬なのでどうにも様子が変だ。と困惑してく会話が面白い落語ですよ。
⑵龍神様の化身は白い犬
白い犬は、龍神が地上を駆ける時の姿でもあり、龍の姿の時には天を駆け抜け、地上では白い犬となって野山を駆けると言われています。
その龍神様がお役目があって地上に生まれる時に、人間に生まれると言われています。
⑶アイヌの民族に伝わる昔はなし
アイヌ民族の伝承には、逆に人間の娘が白い犬に変身するというお話もあります。
そのお話では、一人の女性が姉に殺されかけて許嫁を奪われるのですが、まさに死ぬ直前にアイヌの神様によって白い犬に変えられ、命拾いをします。
その神様によって、再び人間の女性の姿に戻されたのですが、彼女はそのアイヌの神様と結婚し、子供を儲けて幸せに暮らします。
そして、子供たちが大きくなると、妻が死んだ後、自分の元に呼び寄せる事を約束して、神様は神の国に帰るのです。
3.白い動物にまつわる夢の話
夢占いでは、白い色そのものが幸運を表します。
努力が報われる、あるいは幸運が訪れると いう意味になります。 神聖な印象の白い色は、どの動物も夢に出てくると幸運だと言われているのです。
白蛇|金運
白い蛇の夢は、幸運に恵まれると言われています。特に金運が良くなるという事です。 蛇の皮を財布に入れておくと金運が良くなる、というように、蛇には金運をアップさせる力があるのです。
白馬|運気
おとぎ話に出てくるような白い馬の夢は、運気の上昇を告げる夢と言われています。 馬を見て、怖いと思わなければ、良い事が起こる前触れです。
白フクロウ|幸福
幸運に恵まれます。積極的に行動する事で、スキルアップが望めるでしょう。夢の中で、フクロウが話していたら、その言葉を覚えておきましょう。
白い猫|幸運
上品な印象の白い猫の夢も、幸運を引き寄せると言われています。不思議な事が起きたり、新しい自分の可能性を見つけるチャンスがあるかもしれません。 トラブルに注意、という暗示もあります。
白い猿|恋愛運
恋愛運が好調ですので、異性に巡り合うチャンスがやってきます。
白いうさぎ|恋愛運
幸運の象徴ですので、良い事が起きたり、恋愛運が上昇していますので、素敵な異性に巡り合うでしょう
白いライオン|強運
白いライオンの夢は、すごくラッキーな変化が起こる前触れだと言われています。 無理だと思っていたことも、この夢を見た時なら、かなうかもしれません。 もしも、白いライオンを見て、怖いと感じたなら、変化を恐れている可能性があるでしょう。
白いきつね|夢が叶う
白いきつねの夢は、夢がかなうという大変ラッキーなものであることが多く、思いがけない時に、人に助けられたりします。
白いクジラ・イルカ|恋愛運
とても幸運な夢で、特に恋愛運の上昇を表しています。 嫌な感じがなければ、異性に巡り合うチャンスがあるでしょう。
白い子犬|
基本的に、白い動物の夢は幸運を表すことが多いのですが、白い子犬の場合も子供との関係が良くなる、という意味を持っています。
子犬と遊ぶ夢は、友人との関係がさらに良くなることを表しています。 子犬が沢山産まれる夢も、近い将来良い事が起こる事を暗示しています。
白い子犬が吠えている場合は、言いたいことが言えなくて、対人関係でトラブルになる可能性があります。 白い子犬が逃げる夢は、何かを失うのでは、と恐れている可能性があります。
また、子犬がケガをしている夢は、自分の代わりに子犬が身代わりになってくれています。
人間と近い存在の犬、白い犬は神の使いとしても知られ、人間を守る存在として大切にされています。
4.まとめ
白い犬や白い動物は、神聖な感じがしますね。白い犬はよく見慣れているかもしれません。
しかし、白い犬は頭の良い犬が多く、飼い主のいう事をよく聞くそうです。
白い動物は、様々な種類の動物がいますが、美しいのは白い孔雀です。 とても神々しくて、見ているだけで幸運が引き寄せられそうです。 頭の良い白い犬は人間に生まれ変わるそうですが、家で白い犬を飼っていらっしゃるなら、その頭の良さは分かるでしょう。
言葉を一生懸命に聞こうとする白い犬は、とても可愛らしいものです。 ぜひ、白い動物を見た時には、神の使いと言われている事を、少し思い出してみましょう。