IQとは？IQ（知能指数）の基準と高くする方法

人のIQはどうやって分かるのか？さらにその数値は何の能力を意味し、どの様な基準で高い低いが判断されるのか？

数値が高ければ天才という認識は、誰もが持っていることでしょう。でも、IQはその人が持って生まれた特性で、一生動かしがたい数値…というわけではありません。

今回はIQの意味や算出方法、高IQを得るための訓練方法を紹介します。

1.IQ（知能指数）とは？

IQ（Intelligence Quotient）の数値とはどんな基準なのか

IQ（知能指数）というのは、従来「生活年齢と精神（知能）年齢の比」を基準とした数値のことをいいます。

精神（知能）年齢を導きだす検査はさまざまですが、従来型のIQでは誰もが経験したことのある”知能テスト”が主流。その結果に基づき「精神年齢÷生活年齢×１００」の式で算出されたものをIQと呼んでいます。

精神年齢÷生活年齢×１００

最近では同年齢集団内での位置を基準とした”DIQ”を重んじる風潮もあり、これらは「全検査IQ」「言語性IQ」「動作性IQ」などに細分化され、障害の有無や刑事責任能力の有無を問う指針にもなっています。

IQの平均値・標準値｜70〜130の間である理由

出典：highiqpro

IQの平均値は１００とされており、１００を頂点に山型（ベルカーブ）に分布します。「精神年齢÷生活年齢×１００」の計算式からも分かるように、精神年齢と生活年齢が一致していれば１００となるためです。

その中でも標準値とされているのが約６８％の人が分布する８５−１１５の間。もしくは、約９５％の人が分布する７０−１３０の間とされています。

高IQの基準や上限｜IQ70以下/IQ130以上は異常値

出典：highiqpro

標準値から考えると、IQ７０以下と１３０以上は異常値と判断されます。一般的にIQ１３０以上なら高IQと見なされ、”天才”と呼ばれる知能の持ち主ということになります。

DIQを使用する場合は、どの年齢もIQ１６０が上限となりますので、現在ギネス認定されているアメリカのマリリン・ボス・サバンドのIQ２２８は、従来型の数値であることが分かります。

しかし、従来型IQの検査方法である知能テストでは検査問題の難度に限界があるため、低年齢であるほど高い数値が出やすくなります。
反対に年齢が高くなればなるほど高数値が出る確率が減っていく様です。

2.おすすめのIQテスト3選

3.IQは遺伝する理由と遺伝の確率

IQについては遺伝的要素が強いという認識があります。

従来の知能テストを受けた方は、まるでパズルの様な図形問題や記号問題が次から次へと突き付けられて疲弊してしまった記憶があるでしょう。

同じ様な問題が繰り返されたと思えば、全く意味不明に感じてしまう図形まで…。あの問題を時間内に数多く正解するには慣れも必要ですが、一見したときの法則を見出す閃きと解釈能力が要されます。

何の演習問題をすることもなく幼い頃からその能力を備えているということは、まさしく遺伝的高IQの天才児。しかし、その中には幼児教室などで右脳トレーニングを積んだ子供もおり、そういった場合は平均して２０以上もIQが高くなるという結果も出ている様です。

このことから、IQは遺伝的要素だけではなく、訓練によって高められることが分かりますよね。

3.IQを高めるために今からできること

従来型IQでは高年齢であればあるほど高い数値は獲得しにくくなっていますが、実質的知能は鍛えることができます。

そう思って脳トレアプリや数独パズルをやっている！という人も少なくないでしょう。しかし、脳トレで同じ問題に何度アタックしても、実はIQを高めることはできないのです。

IQを高めるためには、ありとあらゆる事象に応じた視点の転換、発想力を養う必要があり、”慣れ”ではないのです。
ここで要されるのは”抽象度の高い思考能力”。

「木を見て森を見ず」ではなく、「木を見て森が分かってしまう」というビジョンのことを言います。そのビジョンを手に入れるためにできる、簡単な訓練法を３つ紹介しましょう。

複数の音楽を同時に聴く訓練をする

高IQの持ち主は、一度の多くの情報を脳内で処理することができます。

右手で三角を描きながら、左手で四角を同時に描く、という方法は右脳トレーニングとして用いられることが多々ありますが、更に高度な訓練を楽しみながらできるのが音楽訓練法。

まず初心者は、オーケストラの演奏における楽器１つ１つのメロディを同時に聴くことから始めます。思考の抽象度が上がって来ると、複数の音楽を同時に聴き、それぞれの曲の全容が掴めるようになってくるというものです。倍速再生で聴くことができる機器や音源をお持ちなら、なお効果的でしょう。

視点を広げる思考トレーニング

これには、思考の抽象度を上げるために重要な共感覚を養う目的があるのです。共感覚というのは、普通の思考よりも濃い感覚を伴うイメージ力のことをいいます。はじまりは、今、ここにいる自分。

部屋の中なら、その風景しか目に入らないものですが、このトレーニングでは目に入らない広い世界をありありとイメージします。

まず目を閉じて、自分を上から眺めるイメージで周りの風景を鮮明に描きます。更に視界を家の外から、次第に上空へ。
宇宙から地球を眺めるところまで広げていきます。この時に大切なのは、街の様子や音、匂い、空気が触れる感覚などをリアルに再現して感じること。

できるだけ素早く具体的に描くと、より効果的です。

ゴールがなくとも取り組む

人は大人になればなるほど未知の分野に触れることに臆病になるものですが、実は、この行動が思考の抽象度を低下させる原因にもなっています。

誰も何も解決策を示してくれない挑戦をするのは憂鬱なものですが、未知の体験を想像し、ワクワクしながら積極的に行動することで新しい脳の回路が開かれていくのです。

また、自分や周囲の動きを遠くから客観的に観察し、分析することも重要となります。おそらくはじめは右往左往するでしょうが、次第に素早く順応できるようになるはずです。

4.IQが高い人が成功するとは限らない理由

アインシュタインやゲーテなどIQ１８０以上とされる大天才がいる一方で、IQ１００〜１２０と平凡な知能の持ち主でも社会的成功を得ているケースは珍しくありません。

また、高IQの子供の全てが学業成績が優秀というわけではないことも分かっています。

IQとは優れた情報処理能力を有する場合に高値を示すものであり、目的に向かう継続力や努力という性格面の特性を言うものではありません。

どんなにIQが高くても、何事も継続や努力に勝るものはなし。私はIQが平凡だから…という人でも、IQを高めようと努力ができる性格なら、もともとの高IQに劣らない活躍が期待できる素質ありと言えるのではないでしょうか。

5.まとめ

現在ではIQを測る意味はないという意見も多い様ですが、人は天才への憧れが強い生き物。だからこそネット診断などのIQ判定を試してガッカリするのかもしれませんが、そこで運命のせいにして努力を怠っては勿体ないですよね。知能は必ず成長します。そうすれば、あなたの前に今よりももっと素晴らしいビジョンが開かれるはずです。