地球が危ないギリギリ生息している絶滅危惧種、数が減った理由

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地球温暖化問題等、科学の進歩と共に環境汚染も進んでおり、そのことを懸念している人も多いかと思います。

地球に意識を向けると、胸が苦しくなる人もいるのではないでしょうか。

地球の環境が悪くなることにより、私たち人間も生きにくくなっていることが見受けられますが、それは他の動物も同様です。

様々な環境の変化により、個体数が減ってしまっている動物がたくさん存在します。

今回は、そんな絶滅危惧種をご紹介します。地球や動物に心を向けて、全てが調和した、より良い世界のことを考えるきっかけになります。

1.陸に生息している絶滅危惧種

パーム油を販売会社の伐採が原因で激減したスマトラオランウータン

オランウータンはマレー語で「森の人」を意味しています。

オランウータンは、その名の通り森に住み、一生のほとんどの時間を熱帯雨林の木の上で生活します。特にオランウータンのメスは生涯地面に降りることはなく、繁殖以外ではほとんど単独行動を取ります。

19世紀初頭頃までは、スマトラ島南部のジャンビ州やパダンにも生息が確認できていましたが、現在は北部の一部の地域にしか生息しておらず、絶滅危惧種とされています。

スマトラオランウータンの減少の原因は、パーム油を販売している会社の熱帯雨林の伐採により、スマトラオランウータンの生息地を破壊しているためだと言われています。

ハンターたちによる乱獲で減少しているクロサイ

クロサイはアフリカ大陸広域に生息するサイで、個体数減少の原因はハンターたちによる乱獲の影響が大きいとされています。

クロサイは子どもをたくさん産む動物ではなく、人間と同じく、少なく産んで大切に育てる動物です。

その理由として、野生のクロサイには天敵が少なく、多くのクロサイの子どもが、大人へと無事に成長できるからです。

しかし、人間という天敵が現れたことにより、生まれる数よりも死んでいく数の方が大きく上回ってしまい、絶滅危惧種となってしまいました。

現在は、保護活動によりクロサイの個体数は少しずつ増えていますが、密猟を厳しく取りしる等の対策を行わないことには、すぐにまた数が減ってしまうという現状です。

ヤシ油農場のために熱帯雨林の乱開発が原因で追いやられたスマトラゾウ

インドネシアのスマトラ島のみで見られるアジアゾウの仲間であるスマトラゾウ。

絶滅危惧種となるまでに個体数が減少した理由は、ヤシ油農場の運営のために熱帯雨林が乱開発された際に、スマトラゾウの生息地の約70%が失われたためであると言われています。

また、農地開発の邪魔をする害獣としてスマトラゾウは人間の手により、毒殺されていました。

2.空に生息している絶滅危惧種

現在800頭しかいないアラリペマイコドリ

アラリペマイコドリは、ブラジル北東部のセアラー州の森の中に生息している絶滅危惧種です。

全長は14cmほどで、赤いヘルメットのような頭頂が特徴的なかわいらしい鳥です。一時、個体数が50体以下であるという報告がされ、ブラジル内で最も珍しい鳥として知られることになりました。

アラリペマイコドリは、Chapada do Araripeと呼ばれる森にのみ生息しており、その周辺地域の環境汚染が主な原因となり、生息数が激減したと言われています。

一度は減少したアラリペマイコドリですが、現在は保護活動の成果により800頭近くにまで増加しています。しかし、増加して800頭という数に、どれほど深刻な個体数の減少だったのかが伺えます。

密漁と生息地の減少により、15体にまで減少したアメリカシロヅル

アメリカシロヅルは体長が1.6mほど、北米で最も背が高い鳥で、長くて黒いクチバシと頭頂の赤い模様が特徴です。一時は密漁と生息地の減少により、15体にまで減少しました。

現在では、絶滅を防ぐための慎重な監視により、個体数は回復しつつありますが、まだまだ安心できる状況ではなく、餌の激減などにより個体数減少の影響を受けています。

一時は野生の個体数は9羽まで減少したカリフォルニアコンドル

カリフォルニアコンドルは北米において、空を飛べる鳥としてもっとも大きい種です。

アメリカのカリフォルニア州の山地や低木林に生息しており、主な餌は大型生物の死骸です。

多くのハンターに撃たれたり、生息地の開発により個体数が減っているだけではなく、ハンターの銃弾で死亡した動物の死骸を食べて、鉛中毒になるなどして激減し、絶滅危惧種とされました。

一時は野生の個体数は9羽まで減少し、これ以上の減少を阻止するため、野生の個体を全て捕獲し、飼育下に置かれることとなりました。この保護活動の結果、個体数は増加し、飼育下で繁殖させた個体の一部は野生に放されています。

3.海や川に生息している絶滅危惧種

人間による海の汚染で減少したオサガメ

オサガメ は世界最大の爬虫類で、甲羅の長さは2mほど、体重は900kgほどまで達する大きさです。

泳ぎが得意でウミガメの中でも一番であると言われ、水中に約90分間潜ることが可能です。また、回遊距離も1万km以上になることが知られていて、ウミガメの中でも泳ぐのが最も得意ということも頷けます。

オサガメの個体数の減少は、漁網や釣り糸にからまってしまったり、船体やスクリューに傷つけられたり・・・と人間によるものが多く、その他にも、プラスチックのゴミやビニール袋をクラゲと間違えて食べてしまうこともあります。

人間の生活の影響で減少したテキサスメクラサンショウオ

テキサスメクラサンショウオは、テキサス州のサンマルコスの地下洞窟にのみ生息するサンショウウオです。

真っ暗闇の洞窟内で生活をしているため、目は退化していて、全長は15cmほどです。テキサスメクラサンショウオの個体数の減少は、人間による地下水の汚染が原因とされています。

汚染された地下水がテキサスメクラサンショウオの透明な皮膚に浸透することで病気になってしまい、その個体数が激減しています。人間の生活の影響で絶滅危惧種となってしまいました。

数年後には姿を消すかもしれないコガシラネズミイルカ

コガシラネズミイルカは、最も珍しい海の哺乳類のひとつであると言われいる絶滅危惧種で、メキシコのカリフォルニア湾でしか見ることが出来ません。

コガシラネズミイルカはクジラの仲間で、クジラの仲間としては世界最小で、全長は140cmほどです。

個体数の減少の原因は、漁業の網にひかかってしまって死んでしまうことがほとんどであり、もともとの生息数が少ないにも関わらず、1年に40頭ほどがこの混獲によって死亡しています。

4.まとめ

絶滅危惧種の個体数が減った原因は、地球環境の変化に伴うものもありますが、密猟など直接的な人間の手によるものもありました。絶滅してしまった動植物を取り戻すことはできません。しかし、絶滅危惧種においては、保護活動等により、その数を維持できる道が残されています。

共に地球に住まう仲間として、より多くの動植物と共生できるといいですね。人間の手を密猟に使うのではなく、愛ある保護の手として使うべき時が来ています。

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