日本神話に伝わるイザナギとイザナミ。夫婦とされるイザナギとイザナミの使命は国生みと神生みでしたが、簡単なことではなかったようです。このページでは、古事記を元に
- 二神の結婚
- 二神の国生み
- 二神の神生み
- 火神迦具土神（かぐつちのかみ）、カグツチ
- 黄泉の国
までを簡単に解説していきます。
1.神話が語る日本誕生とは
日本神話のはじめの神は性別がなく『ひとり神』でそれぞれ身を隠しています。はじめの神々は五柱、
アメノミナカヌシ・タカミムスヒ・カミムスヒ・ウマシアシカビヒコヂ・アメノトコタチ
その後、ようやく『男』『女』のついになった神が
- ウヒヂニとスヒチニ
- ツノグヒとイクグヒ
- オホトノヂとオホトノベ
- オモダルとアヤカシコネ
- イザナギとイザナミ
これらの五組の男女の対神が誕生したところから日本神話は、語りはじまります。
『男神のイザナギ』と『女神のイザナミ』の二神は、天の神々から国づくりを任せられる使命をもちます。
2.国生み｜イザナギとイザナミの家系図
『男神のイザナギ』と『女神のイザナミ』の国づくりをするときに交わされた会話は次項です。
イザナミ：『私の身体の余っている部分で、あなたの身体のできあがっていない部分を塞いで、国土を生み出すというのは、どうですか？』
イザナギ『では私とあなたでこの天の御柱で廻り、出逢った所でその交わりを行うとしましょう。ですからあなたは右から廻ってください。私は左から廻ってあなたに逢うことにしましょう』
イザナミとイザナギは出会ったときからお互いを好いていたと記されています。こうしてイザナギとイザナミは国づくりの約束をしました。
はじめに生まれた子は失敗してしまう
イザナギとイザナミの結ばれた二神から生まれたはじめの子は水蛭子（ヒルコ）。
しかし、残念ながら不具の子だった為、その子を葦（あし）の船に乗せて流してしまいます。
二番目に生まれた子も失敗
その後、二度目に生まれた子、淡島（アハシマ）も生み損ないだとされ、二人はショックをうけ、数にも数えませんでした。
悩んだふたりは『自分たちが生んだ子どもは良くない』と、天の神々のところへ伺いを立てることにします。
天の神々によると、女性が先に言葉を話したのが良くなかったとされ、ふたりは再び地へ戻り、女のイザナミから先に言葉を話すのを改めたとされます。
三度目の子として淡路島を産むのに成功
神々の仰せ通りの儀でイザナギとイザナミの子として、初めに数えられたのは「淡路島」です。
次に生まれたのは「四国」・三番目に生まれたのが「隠岐」・そして「九州」・「壱岐」・「対馬」・「佐渡」の順で生まれ、最後に「本州」が生まれました。
この八つの島を総称して「大八島国」と記されています。
3.神生み｜最後に生まれるのは火の神
天の神々からの『国づくり』を果たしたイザナミとイザナギは、次なる使命、神生みをします。
- 風の神
- 木の神
- 山の神
- 海の神
- 川の神
- 岩の神
- 石の神
などの多くの神々を生みました。
この神生みは現代における自然を表すもので、神々は互いに夫婦となってさらに多くの神々を生み出したとされます。
イザナギとイザナミの交わりで最後に生まれた神はカグツチという火の神。この神の出生により神話は大きく転換します。
4.火の神によってイザナミは絶命
最後に生んだ火の神・火之迦具土神（ヒノカグツチノカミ）によってイザナミは大火傷をおって絶命してしまいます。
嘆き悲しんだイザナギはこの火の神カグツチノカミを十握剣という刃物で首を切り落とし殺します。
このエピソードは火山が噴火した時の現象からイメージされたものだと考えられています。また、この痛ましく壮絶な事件を機に、イザナギとイザナミは引き裂かれることになりました。
引き続いてイザナミの死後へと物語りは進みます。
5.死んだイザナミを探しに黄泉の国へ
イザナミへの想いを断てないイザナギは、亡き妻に逢いたい一心で、死者の国とされる「黄泉国」までイザナミを追いかけます。
イザナギ｢あぁ、わたしの愛しい妻よ、私とあなたで作ろうとしていた国は、まだまだできあがっていません。どうか私の元へ帰ってきてください｣
イザナミ｢残念ながらもう遅いのです。あなたが早くいらっしゃらないので、私は黄泉の国の食べ物を口にしてしまいました。ですからあなたの元へは帰れません」
説得もむなしく、イザナミは戻ってはくれませんでした。怒り追いかけられたりしたので、結局妻イザナミを黄泉の国に封印して帰ります。
下界に戻り、黄泉の国の穢れを落とすために禊（水で体を清めること）を行い、その時アマテラス（天照大神）・ツクヨミ（月夜見尊月読命）・スサノオ（建素戔嗚尊速）の三貴子が誕生したといわれます。
この三貴子に関してはまた別の話。今回の日本の神話古事記から神様の家系図をなるべくわかりやすく伝えてきました。さらに知りたい方は、
三貴子についてそれぞれ独立した記事にて話を進めています。特に秘密に包まれているツクヨミについて新月の記事にて解説しています。こちらも三人の性格を知るおすすめの話ですので。日本神話の理解するために役立ててください。
アマテラス（天照大神）について
ツクヨミ（月夜見尊月読命）について
スサノオ（建素戔嗚尊速）について
6.あなたの守護神を知りたいとき
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7.まとめ
日本神話の元となる古事記の原本は存在せず、古天皇の時代に至るまでの様々な出来事・幾つかの神話・伝説・歌謡をふくみ写本の特徴的な文書です。
不明な点や矛盾点も多いとの見解もありますが記述にある多くの神が現在の神社で祀られています。
